本日もお読みいただきまして、
ありがとうございます!
社会保険コンサルタントの柴田秀香です。
今回は、
実際に法人化した後の最初の難問
「役員報酬っていくらに設定すればいいの?」
について、具体的な数字で解説します。
役員報酬の最適解の考え方
1.まずは結論から:最適解は3つのバランス
役員報酬の最適解は、
「個人の生活費+税務効率+将来設計」
この3つのバランスで決めることをおすすめしています。
2.あなたはどのパターン?(利益800万円で比較)
パターンA:役員報酬:月20万円
パターンB:役員報酬:月30万円
パターンC:役員報酬:月40万円
で、ざっくりと数字をだして比較してみましょう。
① 社会保険料
協会けんぽ+厚生年金で計算すると、
**役員報酬の約34〜35%**が目安(会社+本人合算)。
月20万円:年83〜85万円
月30万円:年124〜127万円
月40万円:年165〜170万円
② 所得税・住民税
→ 扶養家族なし、基礎控除+社保控除のみで計算すると
月20万(年240万):約12万円
月30万(年360万):約25万円
月40万(年480万):約44万円
③ 法人税等
法人税+法人住民税+事業税で
→ **利益部分の約22〜25%**が目安(
パターンA(役員報酬240万)
利益 = 800 – 240 = 560万
→ 法人税等:約127万円(22〜23%)
パターンB(役員報酬360万)
利益 = 800 – 360 = 440万
→ 法人税等:約102万円
パターンC(役員報酬480万)
利益 = 800 – 480 = 320万
→ 法人税等:約77万円
④より現実に近い手残り感覚は・・・
パターンA:約272万円
パターンB:約313万円
パターンC:約348万円
という比較のための数字がでました。
3.更にプラスで考えたいこと:将来の年金額
社会保険料を抑えると将来の年金に影響がありますので、
そちらも計算してみます。
月20万円設定:将来年金 月約10.5万円
月30万円設定:将来年金 月約13万円
月40万円設定:将来年金 月約15.5万円
65歳から20年の年金額を計算してみます。
月20万円設定:2520万円
月30万円設定:3120万円
月40万円設定:3720万円
何歳まで年金受給するかわかりませんが、
平均寿命に近い数字で計算してみました。
4.実践的な決め方:3ステップ
- 生活費から逆算
まずは月の固定費を計算してみましょう。住居費、食費、光熱費、保険料など
家族がいる場合は家族分も含めて
最低この金額は役員報酬で確保が必要という額から設定する。 - 将来設計を考慮
退職金を積み立てたいのであれば
→ 法人に利益を残す(報酬は抑えめにします)
今の生活をとにかく充実させたい
→ 報酬を多めの設定
計画を立てて設備投資が必要
→ 法人に資金を残すようにしましょう - 税務効率をチェック
月28万円(年336万円):社保料率が変わる境界線
月30万円以上:所得税率が上がり始める
5.まとめ:最適解は人によって違う
役員報酬額は、
★社会保険料の負担
★現実的な生活水準
★将来の年金見込み
★法人の現金資産の残し方
これらが人によって全く異なります。
つまり**正解は「あなた専用」**であり、
仮の数字だけで決められるものではありません。
ですので、
役員報酬の設定は最終的に個別相談がベストです。
今の利益・生活・将来の希望を踏まえて、
最も有利な金額を一緒に設計しましょう。
最後までお読みくださり
ありがとうございました(*^^*)
\次回もお楽しみに!/
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